ヒューマノイドロボット NAO

みなさんは”NAO”というロボットをご存じでしょうか。

NAOは、フランスのAldebaran社が開発した自立型ヒューマノイドロボットで。Softbankグループが提供しているPepperの前身となったロボットです。

https://www.ald.softbankrobotics.com/ja/%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AA%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88/nao

Pepperに比べ小柄なロボットであるため、大きなスペースを確保しなくても設置することができます。また、小さいながらもカメラによる顔検知や、腕、足、頭に触覚センサーがついていて、人が話しかけたり、触ったりしたイベントを検知してリアクションをすることができます。

NAOのリアクションの実装

NAOに話しかけたときのリアクション(会話のパターンや体の動き)はPepperと同様「Choregraphe」を開発ツールとして利用することができます。Choregrapheはビジュアルプログラミングでアプリケーションを開発することができるツールで、あらかじめ定義してある処理部品(ボックス)を編集領域にドラックアンドドロップ、処理の流れに沿って処理部品(ボックス)を接続することで会話やジェスチャーを含んだコミュニケーション用アプリを簡単に構築することができます。

Choregrapheによるビジュアルプログラムだけが唯一の開発方法というわけでは無く、エキスパート用にPython、C/C++による開発も可能です。Python、やC/C++での開発はより細やかな制御やChoregrapheに用意されていない他システムとの通信機能などを実装することができます。

ロボットの活用方法

NAO自体で完結するようなアプリケーションも十分魅力的ですが、NAOをはじめとした「ロボット」の真価は外部のシステムと連携したときに発揮されると考えています。

従来、システムにアクセスするためには「キーボード」や「マウス」といったデバイスを用いていました。近年、音声認識の精度が向上しており、システムを操作するために「キーボード」や「マウス」が不要にな場面もあるのではないかと考えています。実際、スマートスピーカーがGoogleやAmazonから販売され、音楽を再生したり、部屋の明かりを消灯・点灯したりするシステム的な動作が行えるようになってきています。

NAOは人型のロボットなので、スマートスピーカーに無い、全身の動きを含めた「人間との対話・コミュニケーションをベースにしたインタフェースデバイス」の活用の場を探していきたいと考えています。

教育的な視点での活用方法

弊社では、インターンシップの題材としてもNAOを活用しています。NAOは「Choregraphe」によるビジュアルプログラミングで簡単にアプリケーションを開発できる利点があります。あらかじめ用意されている処理(ボックス)はIT技術や、プログラミングを未学習の人でもイメージしやすい単位で処理がまとまっており、いくつかのボックスの組み合わせれば、簡単なアプリケーションを開発できます。

NAOを通して「論理的な思考力」をはじめとしたプログラム開発の基礎となる知識や考え方を学べると考えています。