ロボット制御 – カラーセンサーについて

前回に引き続き、ETロボコンに参加するために勉強したことを記載します。マインドストームEV3にはセンサーがいくつも存在しています。その中の一つにカラーセンサーがあります。今回はこのカラーセンサーついてざっくりと説明してみます。

■カラー センサーとは

センサーに入るライトの色や強さを検出できるセンサーです。

EV3のカラーセンサー

このセンサーには、反射光を検出するモード、周辺の光の強さを検出するモード、色を検出するモードの3つのモードがあります。

■3つのモードについて

反射光を検出するモードでは、カラーセンサーは、赤ライトの発光ランプから反射されるライトの強さを測定します。0(暗い)から100(明るい)の測定基準を使用します。黒の線を検出するまで白の面で黒の線を探したり、黒の線でまっすぐ走行させたりすることができます。前回の記事でも記載したライントレースはこのモードで行っています。

反射光を検出するモード

周辺の光の強さを検出するモードでは、カラーセンサーは、日光や照明の光など、周囲の環境からウィンドウに入るライトの強さを測定します。0(暗い)から100(明るい)の測定基準を使用します。周りの環境光の強さを識別することによってより正確なライントレースを 実現することができます。

色を検出するモードでは、カラーセンサーは、黒、青、緑、黄色、赤、白、茶の7色および無色を認識します。 この色の識別によって、色のついたボールやブロックを分類することができます。

色モードまたは反射光の強さモードで最適な正確性を確保するためには、センサーは正しい角度で、対象物に触れない程度に近い位置にセットする必要があります。ETロボコンでは既にセンサーの取り付け位置は決まっていますので気にする必要はありません。

■カラー センサーの活用について

先ほどの3つのモードは実際のETロボコンでは、基本的なライントレースは反射光を検出するモードを主に使用しています。フィールドやブロックの色認識には色を検出するモードを使用しています。ライントレース精度を上げることが上位入賞のためには重要です。そのためカラーセンサーによるライン検出の精度を上げることが必要です。

しかし、カラーセンサーは外乱光の影響をうけるため対策が必要です。会場の照明の当たりかたや自身の影、坂道などで取得される反射光の強さが異なります。そこで使用するのが周辺の光の強さを検出するモードです。周辺の光と反射光を計算することにより精度の高いライン検出することが可能となります。

■まとめ

・カラーセンサーは色や光の強さを検出できる。

・カラーセンサーには3つのモードがあり、それぞれ特徴がありコースによって使い分ける。

・外乱光の対策としては周辺の光と反射光を検出することで対応する。

次の機会には、カラーセンサーを使用して周辺の光と反射光からライン検出する実装を行い、精度について調べていきます。